運転者台帳の作成

運転者台帳は、トラック協会から購入する必要はありません。

 

法律(貨物自動車運送事業輸送安全規則第9 条)に書かれてある項目さえ満たしていれば、自社の担当者がPCのExcelやwordを使って自作した運転者台帳でも問題ありません。

 

ただ、一からオリジナルを作成するのは大変だし、面倒くさいですよね。私も自社独自のオリジナル運転者台帳を作成しようとしたのですが、けっきょく、やる気を失って途中であきらめてしまいました^^;

 

無駄なところに時間を費やしても仕方がないので、ココは県ト協のHPに公開している運転者台帳を活用するのがおすすめです。


トラック協会で公開している運転者台帳の一例

 

自作するにしても、サイトで公開している運転者台帳にしても、法律で定められた項目を満たしていなければ違反になってしまいます。だから、かならず法律で必要な9項目を含んだ内容を運転者台帳を準備する必要があります。

 

そして、もうひとつ気を付けなければいけないこと。

 

それは、トラック運送会社は、一般貨物運送事業者として「運転者台帳」を作成しなければいけない一方、ふつうの会社として「労働者名簿」を作成しなければいけません。

 

そのため、法律どおり考えるのであれば、乗務員1名につき、運転者台帳と労働者名簿を各1まい(計2枚)の名簿を作成しなければいけないことになるんです。

 

わざわざ乗務員1人に2種類の名簿を作成するのは大変ですし、「運転者台帳」「労働者名簿」は記入する項目が似ているので、ココは、労働者名簿も兼ねた運転者台帳を選択するのがお得です。

 

↑のイラストのように、トラック協会でも「労働者名簿」と兼務の運転者台帳を使用することをおススメしています。

 

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運転者台帳の書き方

運転者台帳は、営業用ナンバーのトラックに乗務する運転者ごとに作成しなければいけないことになっています。

 

なお、運転者台帳は、さすがプロのドライバー専用の名簿ということもあって、通常の名簿とは異なります。

 

運行管理者や責任者が運転者台帳を見れば、その人の「健康状態」や「免許証の種類や期限」など、安全運転するうえで管理しておきたい情報が一目でわかるようになっているのですね。

 

@作成番号及び作成年月日

 

(1)作成番号

 

作成番号は、大手企業では「社員番号」を書くところが多いですが、多くの企業では「通し番号」を採用しています。ちなみに「通し番号」とは、1・2・3・・・など入社した順番でもOKです。入社順などは、関係ありません。あくまで管理番号だと思ってくださいね。

 

(例)
作成番号 1  ・・・Aさん
作成番号 2  ・・・Bさん
作成番号 3  ・・・Cさん

 

作成番号の付け方は自由です。本来、入社されてきた順に番号を付けていった方が管理上、好ましいのですが、仮にCさんが退職して3年以上経過して、運転者台帳を破棄したにもかかわらず、作成番号3を使ってはいけないですよ…なんてルールはありません。

 

3年経過して、Cさんの運転者台帳を破棄したら、新たに入社した乗務員の作成番号を「3」にしても、全く問題ありません。

 

(2)作成年月日

 

運転者台帳を作成をした年月日を記載することになります。健康診断の受診状況・免許の有効期間の記入欄がなくなったり、異動などで運転者台帳を作り変えることもあるかと思います。そのときも作り変えた年月日を書くことになります。

 

※入社した年月日ではありません。

 

A事業者の氏名又は名称

 

「事業者の氏名又は名称」では、事業者名と営業所名を書くことになります。

 

(例)
事業者名 ・・・ 〇〇運送株式会社
営業所名 ・・・ 本社営業所

 

ちなみに多くの会社が複数の営業所を所有しているわけではなく、本社営業所のみのところが多いと思います。だから、営業所欄は空欄にしているところもあるけれど、本社営業所のみでも「本社営業所」と書くようにしておきましょう^^

 

B運転者の氏名、生年月日及び住所

 

・運転者の氏名
・生年月日
・住所

 

この情報は大切です。きちんと書いておきましょう^^

 

C雇い入れ年月日及び運転者に選任された年月日

「雇い入れ年月日と運転者に選任された年月日は同じ日になるんじゃないの?」と感じた人もいるかもしれませんが、「ひとりで運転するためには、事前の教育期間が必要だよね。」「荷主のルールを覚えるためにはある程度の教育は必要だよね。」と国は考えています。

 

つまり…

 

・雇い入れ年月日・・・雇い入れた年月日
・運転者に選任された年月日・・・教育を経て、ひとりで運転することになった年月日

 

ということになります。

 

ちなみに、運転者に選任された年月日は、会社によって異なると思いますが、雇い入れた年月日の1週間後〜1か月後が目安となります。

 

D運転免許に関する事項

T.運転免許証の番号及び有効期限
U.運転免許の年月日及び種類
V.条件が付されている場合は、その条件
※運転免許関係の記載事項は、有効期間の更新等の変更があれば、ただちに記載する

 

なお、手書きで書かなくても、運転者台帳に運転免許証のコピーを貼付することでもOKです!

 

E事故歴と違反歴

 

(1)事故(第一当事者のみ)

 

事故の発生日時、発生場所、事故の概要(損害の程度含む)を書いてください。

 

※T.当該事故の記録の写しを添付。またはU.事故の発生日時及び損害の程度を運転者台帳に記載して、それ以外については当該事故の記録の作成番号等容易に事故の記録を参照できるようにするための情報を記載することで代えることができます。

 

(2)違反

 

違反の種別、違反を起こした年月日及び場所を記載(通知が無くとも、事業用自動車の運行中に道路交通法違反があった場合は記載してください)

 

「事故」及び「道路交通法第 108 条の 34 の規定」の内容は、次のとおりです。

@道路交通法第 67 条第 2 項に規定する交通事故
・車両等の交通による人の死傷又は物の損壊(以下「交通事故」という。)があったとき。
A自動車事故報告規則第 2 条に規定する事故
B道路交通法第 108 条の 34 の規定による通知
・車両等の運転者が道路交通法関係法令等に違反した場合、その違反が使用者の業務に関してなされたと認めるとき、公安委員会が、その違反の内容を使用者等に通知するものです。
【第 108 条の 34】
車両等の運転者がこの法律若しくはこの法律の基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反した場合において、当該違反が当該違反に係る車両等の使用者の業務に関してなされたものであると認めるときは、公安委員会は、内閣府令で定めるところにより、当該車両の使用者が道路運送法の規定による自動車運送事業者、貨物利用運送事業法の規定による第二種貨物利用運送事業を経営する者又は軌道法の規定による軌道の事業者であるときは当該事業者及び当該事業を監督する行政庁に対し、当該車両等の使用者がこれらの事業者以外の者であるとする。

 

F運転者の健康状態

※健康診断個人票又は健康診断の結果の通知の写しを添付することで足ります
(受診の日付を記載し、「健康診断結果別紙」と記載した上、別に保存してもOKです)

 

G輸送安全規則第10条第2項(従業員に対する指導及び監督)の規定に基づく指導の実施及び適性診断の受診状況

 

義務診断(初任診断・適齢診断・特定診断)を受診した年月日を記入しましょう。一般診断はあくまでも任意なので記載する必要はありません。

 

また、初任運転者教育・高齢者教育・事故惹起者教育を社内で行った場合は、特別教育の欄に、教育を行った年月日とその内容を書いておきましょう。

 

H運転者台帳の作成前6月以内に撮影した単独、上3分身、無帽、正面、無背景の写真

 

(運転免許証のコピーを貼り付けたものは、ここでいう写真とみなすことができません)
※運転者でなくなった場合は、運転者でなくなった年月日及び理由を記載し、3年間保存する

 

根拠法令

貨物自動車運送事業輸送安全規則第9条の4(運転者台帳)
貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について
貨物自動車運送事業の運行管理に関する基本的考え方(準則)について

主なQ&A

派遣社員・出向社員・契約社員の運転者台帳も作成しておかなければいかないの?

作成する必要があります。

 

派遣社員は派遣元が健康診断・教育等を実施しているけれどどうしたらいいの?

選任運転者の健康状態を把握しておくことが必要なので、派遣元から必要事項を聞いたうえ、運転者台帳に記載しましょう。

巡回指導のチェック項目は?

□ 選任運転者全員の運転者台帳がある【重要】
□ 法定項目を満たした運転者台帳である
□ 必要項目を記載している
□ 退職者・転任等した場合、3年間保存している

 

ちなみに、誤魔化そうとしても、点呼簿や運転日報等、別の帳票類からチェックされ、矛盾点を突っ込まれてしまいます。すべての選任運転者の運転者台帳を作成しておきましょう^^

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