運転記録証明書の申請方法は?
乗務員を新たに雇い入れたとき、事故歴を把握するために【運転記録証明書】や【無事故・無違反証明書】を取得しなければいけないと法律で定められています。
そのため、事故歴の把握について、雇い入れた事業所が取得することもあれば、入社するときに乗務員自らが取得し、持参するよう言われるケースがあります。
それでは、運転記録証明書などを取得するためには、どのようにしたらいいのでしょうか?
今回は、取得方法についてまとめてみましたので参考にしてもらえればと思います。
1.取得先を把握する
まず、運転記録証明書などを取得する方法についてですが、事業所と乗務員では取得方法が異なります。
運送会社が「運転記録証明書」を取得する場合は、まず自社がトラック協会の会員かどうか確認しましょう。
もしも、トラック協会の会員であれば、助成金を活用することができる可能性大です。その申請方法も簡単なので、まずは@自社がトラック協会の会員かどうか、A所属しているトラック協会が運転記録証明書の助成を行っているか確認しましょう。
助成制度は、都道府県トラック協会によって異なりますが、通常1通670円(令和元年10月1日手数料改定)かかるのですが、助成制度を利用すれば、”無料”で取得できるところが多いです。
仮に、トラック協会の会員ではない場合や助成制度がない場合は、次に紹介する乗務員個人が取得する場合を参考にしてくださいね。
乗務員個人が取得する場合は、まずは最寄りの警察署等に行って【運転経歴証明書申し込み用紙】(郵便振替用紙に印刷したもの)を取得する必要があります。
2.専用の様式に必要事項を記載する
運転記録証明書の申請書を手に入れることができたら、今度は、「記入例」をもとに必要事項に内容を書き込む必要があります。
書く内容は、
・免許証番号(12桁)
・生年月日
・申請者の名前・住所
・性別
・印鑑
・連絡先
などです。
また、運転記録証明書などの申請は、過去の違反歴について「1年・3年・5年」から選択することができます。
新たに雇い入れた乗務員に対する運転記録証明書は、【少なくとも過去3年以上の事故歴を把握すること】が条件になっているので、かならず3年か5年を選択するようにする必要があります。
3.申請先は?
申請先は【自動車安全運転センター】になります。
なお、申請方法は、郵送or窓口申請になっているので、業務の都合に合わせて選択するといいです。
窓口申請をしてもすぐに発行されるわけでなく、交付されるまで約3日くらいかかります。
郵便申請だと、交付されるまで7日から10日までかかります。
やはり、郵便申請だと、郵便での郵送期間がかかるので、自動車安全運転センターの窓口申請よりも発行までに時間がかかります。なので急いでいる人は、直接、窓口に訪問したほうがよさそうです。
4.個人申請のときの支払い方法
個人やトラック協会に加盟していない事業所は、最寄りの警察署当において、運転経歴証明書の申し込み用紙を手に入れた後、手続きすることを紹介しました。
では、手数料の支払いはどのようにすればいいのでしょうか?
答えは、【最寄りの郵便局で支払う】ことになります。
4.一括申請に必要なものは?(事業所用)
従業員の運転記録証明書の申請を会社が行うことはできます。
従業員の『委任』が得られれば、一括代理申請をすることができるので、毎年、運転記録証明書を取得している運送会社もあるくらいです。
トラック協会の助成金制度は、事業所毎に申請の上限が設けられているところが多いので、全従業員ではなく、乗務員を中心に取得することをオススメします。
運転記録証明書で表示される内容とは?
自動車安全運転センターが運転記録証明書を「安全運転のカルテ」と紹介していますが、選択した期間(過去1年・3年・5年)の交通事故違反、交通事故及び運転免許の行政処分の記録が書かれているのです。
●交通事故の年月日・種別・原因・点数
●交通違反の年月日・違反内容・点数
●行政処分の年月日・処分日数・内容
●証明書発行時点での行政処分前歴回数・累積点数など
これらのものが記載されます。
運転記録証明書に出てくる違反歴などについては、トラックに乗務しているとき…の結果が出るわけではありません。プライベートなどで乗務する、自家用自動車の違反歴も併せて、掲載されているので気を付けてくださいね。