基礎講習の受講タイミングはいつ?
運行管理者には、一般講習と基礎講習がありますが、「基礎講習はいつ受ければいいの?」と迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回は、運行管理者の基礎講習を受講するタイミングについて紹介します。
1.運行管理者の基礎講習の受講が必要な人とは?
運行管理者基礎講習は、自動車事故対策機構が主として開催している研修になるのですが、受講のタイミングは、3パターンあります。
1.運送事業者において、新たに(当該事業者で初めて)運行管理者に選任され、かつ以前に基礎講習を受講していない方
2.運行管理者補助者の選任される予定のある方
3.運行管理者試験を検討している方
それ以外にも、運行管理者は、2年に1回、運行管理者研修を受講しなければいけないのですが、一般講習ではなく、基礎講習でも受講したと見なされるので、勉強のため、基礎講習を選択することが稀にあります。
また、受講資格等は特にないので、運送会社に所属していない人でも気軽に受講することができます。
なお、今回は、1〜3について、解説していきますので、気になる方は参考にしてください。
2.新たに選任された運行管理者
基礎講習を受講しなければいけないパターンのひとつとして「運送事業者において、新たに(当該事業者で初めて)運行管理者に選任され、かつ以前に基礎講習を受講していない方」がありますが、この制度は、平成24年4月14日に法改正されました。
@新たに選任された運行管理者とは?
「新たに選任された運行管理者」とは、とあるA運送会社において、初めて選任された者のことを言います。
ちなみに、A運送会社において「過去に運行管理者として選任したことがある」「他の営業所で選任されていたことがある」という場合には、該当しません。
ただし、過去に運行管理者として選任されたことがあっても、「B運送会社の運行管理者として選任されていた。」という人が、転職してA運送会社の運行管理者に新たに選任された場合は、【新たに選任された運行管理者】に該当するので、注意が必要です。
A新たに選任された運行管理者に該当したら…?
@の条件を見て、もしも新たに選任された運行管理者に該当したら、選任届出した日に属する年度(やむを得ない場合は、当該年度の翌年度)に基礎講習又は一般講習を受講させなければいけません。
なお、過去に基礎講習を受講していない場合は、一般講習ではなく、絶対に基礎講習を受講させなければいけないことになっているので、注意が必要です。
B「基礎講習を受講していない」ということはあり得るの?
運行管理者の資格を取得しているにもかかわらず、「基礎講習を受講していない」というケースが本当にあるのか?…と疑問に感じている人もいるかもしれません。
じつは、基礎講習の受講をしていない人も存在します。
a.運行管理者試験の資格要件で「実務経験」を選択した人
b.運行管理者試験ができる前に運行管理者になった人
などです。
特に、aのパターンの方が多いので、運行管理者として新たに従業員を雇い入れた運送会社は、手帳や修了証などで基礎講習の受講履歴を確認することをオススメします。
C受講履歴が確認できる書類を紛失している場合
なかには、過去に「受講したことがあるけれど、修了証等、受講履歴を確認できる書類を紛失したという方もいるかもしれません。その場合は、受講した機関に問い合わせすれば、再発行できる可能性があります。
ただし、確認ができない、受講機関がどこか忘れた…などの場合は、たとえ、過去、受講したとしても、第三者に証明することができませんので、改めて、基礎講習を受講させることをオススメします。
3.補助者として選任される予定の方
運行管理者の補助者に選任するためには、@運行管理者の資格者証を取得している者、もしくはA基礎講習を受講した者の条件になっています。
資格者証を所持していない人は、かならず基礎講習を受講しておきましょう。
なお、運行管理者の補助者として選任できるのは、平成7年4月1日以降に基礎講習を受講したものに限られます。
そのため、過去に基礎講習を受講していたとしても、平成7年3月31日以前に受講していた場合、改めて、運行管理者の基礎講習を受講する必要がありますので、その点は注意しておきましょう。
4.運行管理者試験を検討している方
運行管理者試験は、「基礎講習を受講修了した者」もしくは「実務経験」をクリアした者が対象になります。
そのため、多くの受験者は、基礎講習を受講し、試験に臨むことになります。
これから、運行管理者の資格を取得しようとする人は、試験問題の対策としても基礎講習は勉強になるので、受講しておいた方がいいですよ。
まとめ!
運行管理者の基礎講習の受講のタイミングは3つあります。
いちど受講さえしてしまえば、運行管理者に選任した後は、一般講習を受講するだけで問題ありません。