一般診断は定期的に受診したほうがいいのか?

雇い入れたときに受診させる”初任診断”、65歳以上になったら受診させる適齢診断は、義務診断なので、受診させているけれど、定期的に受診させる適性診断があったような気がする…。

 

または、一般診断は3年に1回くらいの間隔で受診させる必要があると聞いたけれど、実際のところはどうなの?

 

このような質問をいただくことがあります。
では、じっさいはどうなっているのでしょうか?


1.自動車事故対策機構はどのように説明している?

まずは、適性診断の大御所である自動車事故対策機構のHPを見てみましょう。

 

一般診断は3年に1回受診する必要はある?

(出典元:自動車事故対策機構HP)

 

自動車事故対策機構のHPでは、一般診断の受診時期については、「少なくとも3年以内に1度の周期で受診をお勧めします。」書いていますよね。

 

これを見ると、「3年以内に1回、定期的に受診しなければいけないのでは?」と質問が出てくるのも当然ですよね。

 

ですが、文言をよく見ると「受診をオススメします。」となっています。つまり、あくまでも「任意」で義務ではないということなんですね。

2.義務診断ではないので行政処分はない

一般診断は、初任診断や適齢診断のような義務の診断ではなく、あくまでも”任意”の診断という扱いになります。

 

極端な言い方をすれば、受診するのも受診しないのも事業者の自由というわけです。

 

そのため、行政監査があったとき、一般診断を受診していなくても”問題ない”ということになります。

 

ただ、適性診断は、受診した方の”運転時、交通事故になりやすい癖”を診断してくれますし、運転を振り返るキッカケにもなるので、定期的に受診しておいたほうがいいのは確かでしょう。

 

3.乗務員の安全教育に使用するために必要だった

乗務員全員に対して、指導監督指針に基づいた安全会議を実施しなければいけないと法律に定められていますよね。

 

そのうちのひとつ”9.運転者の運転適性に応じた安全運転”では、じっさいの適性診断結果を用いて、自身の運転特性を自覚させることが求められていました。

 

適性診断の受診結果は、年齢や心身の変化によって変わるものなので、初任診断などの古い診断結果を用いるよりも、最新の”一般診断”の受診結果を用いたいという事業所が、国が推奨する”3年以内に1回”の受診に合わせて、受診させていました。

 

ただ、いまはデジタコグラフデータ等の活用をしている企業もあるので、以前ほどの活用はなくなったのかもしれません。

4.Gマーク認定を受けた事業所は定期的に受診している

「知り合いの運送会社では定期的に一般診断を受診していた」というところもあるかもしれません。

 

じつは、国が推奨している”3年に1回受診させること”以外にも理由があります。

 

とくに運送会社の中には、Gマークを取得している会社があるのですが、新規申請や更新申請をすることになった場合、一般診断を一定数、受診していることが評価の対象となってしまうのです。

 

そのため、Gマークの更新申請に併せて受診させている運送会社もあります。

まとめ

勤めている運送会社によって、一般診断を定期的に受診させている会社と受診させていない会社があって、混乱してしまっている人もいるかもしれませんが、あくまでも一般診断は、”任意”の診断になります。

 

ただ、教育の一環として導入していたり、Gマーク認定のために受診させていたり…など、さまざまな理由で受診させているようです。

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